設立趣旨


日本社会はますます少子高齢化が進み、団塊世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年問題を目前に控えています。特に東京都市部は高齢者の一人暮らしや高齢夫婦のみの世帯が急増することが予測されており、中野区も例外ではありません。今後はますます、孤立、うつや認知症などの発症、老々介護など、多様かつ複雑な課題が増えていくことが懸念されています。

一方、私たちが望む社会像は、誰もが高齢になっても、たとえ障がいを抱え、また、病に侵されても、最期まで住み慣れた地域の中に自分の居場所(里)を見つけ、人の温もりを感じながら人と人の関係性を築き、安心して、自分らしく暮らしていけるような社会です。このような社会を目指して模索してきた結果、その一つの方策として「ホームホスピス」という暮らし方に辿り着きました。

「ホームホスピス」とは地域にある普通の民家を改装して、人生の最終章を迎えた方々がともに暮らす「家」、「第二の我が家」です。一人ひとりが自分らしく、尊厳をもって暮らせるよう、医療・介護の専門家が連携し、地域の人々の協力を得ながら24時間体制で支えます。平成26年4月からは研究会を創り、その価値について住民や医療・介護の専門職の方々と共有を図って参りました。

今後はさらに住民の協力や参画を得て、医療・介護の専門職の方々との連携を強化しながら、責任をもって、「人生最終章の居場所」づくりとこれを支える居宅サービス、そして、健康・介護・人権などに関する多様な相談を受け止める場づくりなどに取り組んでいきたいと考え、この度、「特定非営利活動法人なかの里を紡ぐ会」を設立することといたしました。

他の法人格ではなく、特定非営利活動法人を選択した理由は、これらの活動をまちづくりとして行っていくためであります。多様な力・特技をもつ人びとに参加していただき、力を合わせていくことにより、ひいては、「地域の力」を向上させていくことができると考えます。

多死社会が到来すると言われる今日、私たちは真剣に地域のニーズに耳を傾け、地域の人びとと共に、誰もが人生の最期まで自分の居場所をみつけられる、前述した温もりある社会を目指して取り組んで参ります。何卒、設立趣旨にご理解をいただき、是非仲間となって、共に歩んでいただければ有難く存じます。

2014年8月5日